OpenStackのUssuriリリースがUbuntu 18.04 LTSと20.04 LTSで利用可能に

Canonicalは本日、Ubuntu 20.04 LTSとUbuntu 18.04 LTS上でのOpenStack Ussuriの一般提供を開始したことを発表しました。今回のOpenStackアップストリームリリースの重要な改善点は、Open Virtual Network(OVN)ドライバ関連の安定化と、企業によるオープンソースSoftware-Defined Networking(SDN)プラットフォーム上の高可用性ワークロードの実行を可能にするMasakariプロジェクトの安定化です。CanonicalのCharmed OpenStackディストリビューションでのOpenStack Ussuriに対する完全な商用サポートは、5月20日のOpenStack Charms 20.05のリリースに含まれています。

OpenStack FoundationのCOOであるMark Collier氏は、次のように述べています。「オープンインフラコミュニティのメンバーによって新しいリリースの機能や能力が速やかにユーザーに提供されることはたいへん喜ばしいことです。アップストリームコミュニティの尽力によって、アップグレードは従来よりも迅速かつ容易になっています。また、エコシステムではプロダクトのロードマップでこれらの機能を最大限に活用しています。OpenStackのUssuriリリースは、VM、コンテナ、ベアメタルインスタンスを提供するパブリッククラウドやプライベートクラウドにかつてないレベルの安定性とパフォーマンスをもたらします。コミュニティの継続的な貢献によって、Canonicalのようなベンダーやサービスプロバイダーが、OpenStackという素晴らしい選択肢を世界中のほぼすべての国で、さまざまな業界やユースケースのユーザーに提供し続けられるのです。」

OVNドライバに関する最新のアップストリーム変更により、将来的なデフォルトドライバとしての安定化が可能になります。これは、OVNドライバがNeutronリポジトリに統合され、ツリー内Neutronモジュラーレイヤー2(ML2)ドライバの1つになったことによるものです。従来のOpen vSwitch(OVS)ドライバと比較すると、OVNは仮想ネットワークの抽象化をサポートするとともに、データプレーンからの制御の分離を容易にし、それによりフル機能を完備したオープンソースSDNソリューションをもたらします。

その他の重要な改善点はMasakariプロジェクトの安定化です。Masakariでは、エラーのインスタンスを自動的に回復することによってOpenStack上で実行するワークロードに高可用性(HA)を提供します。この結果、回復力が向上し、テナントはワークロードを展開する際にCorosyncやPacemakerなどの複雑な基礎技術を使用しなくても可用性の目標を達成できます。

Canonicalは、OpenStackとUbuntuのリリースサイクルを並行させることで、Ubuntu 20.04 LTSにおけるOpenStack Ussuriを2025年までサポートしています。企業のお客様は、Ubuntu Advantage for InfrastructureサブスクリプションのExtended Security Maintenance(ESM)の一部として、セキュリティアップデートを追加で5年間利用できます。Ubuntu 18.04 LTSでのOpenStack Ussuriのサポートは2023年までとなっており、基盤となるオペレーティングシステムをアップグレードするまで3年間のサポートが提供されます。

CanonicalのプロダクトマネージャーであるTytus Kurekは、次のように述べています。「Ubuntu 20.04 LTS上のOpenStack Ussuriでは、5年間の商用サポートと10年間のセキュリティアップデートが標準で提供されるため、本番稼働でOpenStackを展開する場合の理想的な候補と言えます。また今回のリリースではOVNやMasakariなどのプロジェクトが大幅に改善されています。Canonicalは引き続きOpenStackへ貢献し、世界中の先進的なシステムインテグレーターと協力しながら企業のお客様をサポートできることを大変うれしく思います。」

OpenStack Charms 20.05の機能

アップストリームのUssuriリリースで導入された改善点に加えて、CanonicalのCharmed OpenStackディストリビューションは20.05リリースで複数の追加機能を提供しています。

OVNとMasakari charmsの安定版リリース

OVNとMasakari charmsの安定版リリースによって、Charmed OpenStackのユーザーはこれらのコンポーネントの展開を自動化し、他のOpenStackサービスと統合することができます。これらのcharmsは、Ubuntu Advantage for Infrastructureサブスクリプション下でCanonicalによってフルサポートされています。

新しいデータベースバックエンド―MySQL InnoDB Cluster 8.0

MySQL InnoDB Cluster 8.0がCharmed OpenStackの新しいデフォルトのデータベースバックエンドになるため、データベース障害からの回復が容易になり、クラウドの安定性が向上します。従来のOpenStack CharmsリリースのデフォルトバックエンドであったGalera Clusterとは異なり、MySQL InnoDB Cluster 8.0はデータを複製ではなく、同期します。既存のお客様は、OpenStack Charms 20.05リリースノートに記載されている移行手順に従って新しいバックエンドに移行することができます。

iSCSIゲートウェイによるスタンドアロン型Cephクラスタのサポート

スタンドアロン型Cephクラスタをサポートするために、今回のOpenStack CharmsのリリースではCeph iSCSIゲートウェイのサポートが導入されています。これにより、VMwareクラスタはCharmed Cephによって提供されるブロックストレージリソースを使いながら、ソフトウェア定義ストレージがもたらす拡張性、回復力、データの耐久性の恩恵を受けることができます。Ceph iSCSIゲートウェイは、Ceph RADOS Block Device(RBD)イメージをSCSIディスクとしてエクスポートできるCephモジュールで、iSCSIプロトコルをTCP/IPネットワークで使用しているクライアントによって、可用性の高いiSCSIターゲットとして後から利用できます。

並行したUbuntuシリーズのアップグレード

Charmed OpenStackのアップグレードを行うときに、基盤となるUbuntuオペレーティングシステムのアップグレードを並行して行えるようになりました。この結果、OpenStack Charmsを使用したクラウドの展開と運用の際にアップグレードをより容易に素早く行うことができます。

OpenStack Ussuriのアップストリーム機能

以下のセクションでは、アップストリームのUssuriリリースでコアとなるOpenStackプロジェクトに導入された、インフラとテナントスペース全体で重要となる機能について簡単に説明しています。

  • Cinder:
    • ボリュームタイプに対して最大サイズおよび最小サイズを設定可能
    • Glanceのマルチストアおよびイメージデータコロケーションのサポート
    • 新しいバックエンドドライバ
  • Glance:
    • マルチストアサポートの強化
    • インポート時にイメージを展開するための新しいプラグイン
    • S3ドライバの再導入
  • Keystone:
    • フェデレーション(認証連携)認証を使用する際のユーザーエクスペリエンスの向上
    • フェデレーション認証されたユーザーのKeystone内での直接作成が可能に
    • Keystoneをブートストラップする際に管理者ロールに「改変不可」のオプションを設定
  • Neutron:
    • OVNがツリー内ML2ドライバの1つに
    • アドレススコープおよびアドレスプールに対するロールベースのアクセス制御(RBAC)
    • ステートレスセキュリティグループのサポート
  • Nova:
    • Novaセル間のコールドマイグレーションとサーバーのサイズ変更のサポート
    • NovaコンピュートホストへのGlanceイメージのプリキャッシュ
    • 帯域幅が限られた環境でのインスタンス移行の強化

詳細はこちら

OpenStackの商用サポートの詳細については、Canonicalにお問い合わせください。

Charmed OpenStackを試すには、当社のウェブサイトにアクセスしてください。

ウェビナー(英語)に登録して、OpenStack Ussuriの詳細をご覧ください。

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